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2013年9月18日

ボイジャー1号で映画作ったら・・・

ボイジャーのゴールデンレコード。落書きが書いてあるようにも・・・


太陽から約187億km離れたところを太陽との相対速度・秒速約17.06kmで飛行中、というのはWikipediaからのコピペだが、ともかく、文系の僕にはとても理解できない距離を飛び続け、ボイジャー1号が太陽系から去っていった。

打ち上げられたのは1977年というから、僕が生まれるちょっと前だ。
僕とボイジャーは地球で同居することなく、最初から宇宙にある物体だった。35年以上、物凄いスピードで休みなく飛び続けて遂に、太陽系というよく分からない括りの外に出たのである。

そんな距離から発せられる電波を未だに拾えているというのも凄い話だが、これも2025年あたりで途絶えることになるそうだ。それも電波が届かなくなるということではなく、電池切れによる通信断絶である。その電池欲しいです。

ボイジャーは「ゴールデンレコード」というロマンチックなものを搭載しているのは有名な話だ。様々な「地球の音」を録音した金メッキのレコードで、太陽系外の地球外生命体に解読されることが世界中の宇宙人マニアに期待されている。ちなみに日本語の音声も入っている。(音声


さて、未知の宇宙を旅するボイジャー。ここから先は創作の余地がある。
通信が途絶えたボイジャーに待ち受ける「何か」と、その後に起こることは、新しい宇宙モノの映画のシナリオとしては絶好のネタになりそうではないか。

ありそうな展開をちょっと書いてみる。

― 2028年。
南米の天文台で恒星の研究を行っていたダニエルは、白鳥座の方向(適当)から奇妙なシグナルが発せられていることに気づく。解析の結果、それは3年前に通信を終了したボイジャー1号から送られているものだった。NASAに確認しても「そんなはずはない」と相手にしてくれない。信号は途切れ途切れでノイズも多く、内容の解析は困難であったが、やがて一部の内容が明らかとなる。それは音声データであった。恐る恐る再生ボタンを押したダニエルが聴いたのは、かすれた笛のような音色。民族音楽であろうか、専門家に調査してもらったところ、それは日本の尺八という楽器の音であることがわかった。ボイジャーから何故、日本の尺八の音色が?そしてダニエルはボイジャーにゴールデンレコードが搭載されていたことを思い出す。まさかと思い、収録されている音声・楽曲のリストを手に入れ、そこに尺八の楽曲が含まれていることを確認する。そして探し当てた「鶴の巣篭もり」のメロディは、まさにボイジャーからのものと同一だったのである。
この事実をNASAに突きつけ、ようやく調査が始まることとなった。まず、電源が失われているはずのボイジャーが、何故電波を発することができたのか?そして再生装置なしに、どうやってレコードの音を奏でているのか?
しかし調査は難航する。ボイジャーからは引き続きシグナルが送られてきていたものの、地球からのコントロールには応じなかったのだ。あらゆる手を尽くしたが謎は全く解けない。何一つ手がかりが掴めないまま、調査は暗礁に乗り上げてしまった。
数日が過ぎたある日、驚くべき事態が起こる。なんと地球を周回するすべての人口衛星が突然機能を停止してしまったのである。そしてボイジャーからの信号も変化した。それは音声ではなく、地球のある場所を示す座標データであった・・・

求ム映画化。

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