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2013年9月17日

台風一過に聴く「風」:はしだのりひことシューベルツ


台風18号が関東直撃。濁流の中の渡月橋の映像は凄かった・・。

そして台風一過。
澄んだ空気を吸い込むと、生きててよかったと思ったり思わなかったり。

まだ季節的に早いかもしれないけど、風が気持ちいい日はなんだか聴きたくなる曲。
「風」は、1969年に「はしだのりひことシューベルツ」が発表した名曲である。端田宣彦は、もともと「フォーク・クルセダーズ(The Folk Crusaders)」という、これまた日本音楽史に残るフォークグループに在籍していた人物だ。


「人は誰も」というフレーズが繰り返されるこの曲。
長い人生の途上では、あまりの寂しさに誰もが過去を振り返るものだ、と。
でも、カサカサと乾いた冷たい風が吹いているだけ。

人の強さというよりは、ただ、前後の選択肢として前を向くしかないのだ、という啓発的なメッセージだと思う。自分でなんとかするしかないのよ、と。
1969年。自分が生まれる10年前の若者は、何と達観した詩を書いたのだろう。

2013年。すべてがログに残り、「いいね」でなんとなく繋がっている現在は、振り返ると何が見えるだろうか。やっぱり変わらずプラタナスの枯れ葉が舞っている気がするなぁ。


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はしだのりひことシューベルツ

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