2009年の動画だそうですが、観客を映すカメラが、ボン・ジョヴィの「Livin' on a Prayer」にノリまくる1ファンを追う様子がYouTubeで盛り上がっているようです。佐々木俊尚さんのメルマガで紹介されていました。
曲が流れ始めると、その男は「今だ」とばかりに周囲の人を巻き込んで踊りまくる。会場の大型スクリーンに映ってることは本人をはじめ、周りの人もわかってるんでしょうね。カメラが向けられ、そして男が突然踊りだしたことによって、そこは瞬時に劇場と化してしまいました。人間は、生まれながらにピエロなのではないかと思う瞬間です。
これ、面白動画としての側面もあるのですが、僕はこれを観て強烈に「うらやましい」と思ってしまいました。なんというか、アメリカ人の、その場を楽しむ瞬発力みたいなもの。天性のノリの良さ。それは踊る男のみならず、周りの人たち、そしてそれを追うカメラもです。申し合わせたわけでもないのに、一人の男の小さな仕掛けを、カメラとスクリーンと音楽だけで一つのエンターテイメントにしてしまった。日本にもノリの良い人はいますが、ここまでの連鎖はなかなか作り出せないと思います。DNAレベルの「楽しめる力」みたいなものを見せつけられた思いがしました。
今後、あらゆる局面でこの手の瞬発力が求められるように思えてなりません。
おっそれ、おもしろそうじゃん。すぐやろうよ！っていうノリ。楽しいことに正直に、脇目もふらず全力で突っ走れる盲目力。あー、がんばろう。がんばりましょう。いや、楽しもう。
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