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2013年7月19日

パズドラは快感ドリブン。




パズドラを削除した。
ようやくやめられた。

これだけヒットしているのだし、
ちょっとやってみるかな、と手を出して1ヶ月半ほど。
抜け出すのに時間がかかった。なんとか1円も使わずに卒業(いや中退か)。


ほとんどゲームをしない僕が言っても説得力がないけど、
いやーー本当によくできたゲームだ。
凄いという感想は変わらない。
途中でやめられない理由がよくわかった。

せっかくだし、パズドラの「やめられなくなる」要因について、
自分なりに気づいたことを書き残しておく。


■快感ドリブン



戦う→育てる→戦うというサイクルは、通常のロールプレイングと一緒だが、
ストーリーは無い。
ストーリー無しでこのサイクルが回るのは、このゲームが次のような
「快感」を燃料にしているからだ。

コツコツと積み上げていくことで得られる「進化」という快感
ある日突然レアものが入手できる偶然性が生む快感
「パズルの習得」という、プレイヤー自身が成長する快感
進化した結果が、強敵打破という形で達成される快感
育てたモンスターが他プレイヤーにも寄与する快感
コンボ攻撃など視覚・聴覚エフェクトが与える快感

また、タッチパネルを活かしたパズルのUIも秀逸だと思う。
(それ以外はあんまり使い勝手良くないけど)
「コンボ」発動の難易度もそれほど高くない。

快感をきちんと提供しながら、
それをベースにした、「育てるために集め、集めるために育てる」という
シンプルな動機の連鎖が成立している。

ゲームルールのシンプルさもヒット要因といえそうだ。


■魔法石:投げ銭とガス抜き

サイクルを「回すだけ」なら無課金でも十分楽しめるようになっている。
が、プレイ時間が長くなるほど、同じ作業(レベル上げする戦闘)は、
面倒になるし、できるだけ効率よく進めたくなる。
課金は、効率を上げようとしたときに行われるのだ。

主なものはゲームオーバー時のコンティニューになるだろう。
やり直しの手間を省くことができるし、
倒せない敵も課金を気にせずコンティニューしまくれば倒せるのだ。

こういう逃げ道が用意されていることは、
プレイヤーのガス抜きにもなり、そして収益にもなる。
一挙両得の作用があると言えるだろう。

また、実際の課金対象である「魔法石」が、
運営側から色々理由をつけて投げ銭的に無料配布されるのも、
モチベーション維持に一役買っていると思う。
無課金ユーザーはこれに「すがる」ように細く長く楽しめる。

加えて、スペシャルダンジョンという存在も、
ゲームの単調さを緩和する効果を生んでいる。

そして細々と遊んでいたユーザーは
諸々のゲーム条件が厳しくなってくると、
やがて魔法石という禁断の果実に手を出してしまうのではないだろうか。



■あえて物足りなさをいえば

プレイヤー同士をつなげるシステムが、「助っ人」の仕組みだ。
戦闘開始前に必ず他プレイヤーのモンスターを助っ人として選択する必要がある。
強いモンスターを持っていれば、他プレイヤーからのピックアップされる確率が上がり、
実際に使われれば「友情ポイント」が加算される。

他プレイヤーにメッセージを送る機能はあるが、全く利用しなかった。
もっとレベルが上がれば何らか取引が発生するのかも知れないが、
このあたりはちょっと無機質でもったないな、と感じた。
たぶん、個人で遊べる気軽さを担保した結果なのだと思うけれど。

自分が積み上げたものが、他者に価値として認められるというのも、
快感になり得るのだから、この点はもっと機能を拡充してもいいかもしれない。

例えば育てたモンスターの卵(というシステムは無いが)が贈れるとか・・・


■オチはあるのか?

ダンジョンは「伝説の大地」が最終(最新?)のようだ。
さて、この後どうするのか?
さすがにエンドロールでチャンチャン、では・・・

例えば育てたモンスターを別ゲームでも使えるようにするとか、
別展開でもしないとさすがに限界がありそう。


いずれにしてもたくさん勉強させてもらいました。
ありがとうガンホーさん。