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2013年12月11日

リアルクラスタの可視化について

クラスタ。

この言葉、未だ僕にはハードディスクの情報保持単位的なイメージがあります。
新手の住宅ポータルサイトみたいでもあるね。


クラスタは、ある集団、
何らかの意味付けがされる複数の集まりを指しますが、
それを人に持ち込んで言えば、「共通の目的や趣味を持つ集団」
てことになります。

わざわざ気取った英単語で言われるようになったのは、
昨今の人間関係のデジタル可視化の影響でしょう。
ビオトープ、なんて表現もありますね。


最近、セルフ・オンラインコミュニティを提供しているリボルバー社
一般ユーザーにコミュニティ開設の道を開放しました。

ネットのコミュニティ機能なんて今さら、に見えますが、
独自ドメインを持つことをはじめ、管理者とユーザーの権限のあり方や
簡易に課金サービスが導入できたりするなど、
多様な機能を持っているのが、単なる仲良し掲示板と異なるところです。

これは、どんな小さなクラスタであっても、
その関係性や活動内容を可視化、共有するという流れです。
SNSの盛り上がりぶりと、そこに見える「疲れ」を見て取ると
もっと「閉じた」関係性をSNS化していくのは、
ごく自然な展開のようにも見えます。

「パブリックすぎる」Facebookを離れて、
趣味趣向を同じくするクラスタで集まり、お互いを確認し合う。
その中でサービスを提供し合い、支えあっていく。
リボルバー社のサービス展開は、
リアルクラスタのWebにおける可視化、
仕組み化の序章といったところかもしれません。


で、僕がいつも思うのは、
いつもそういうハードとしての「仕組み」はできるのだけど、
なかなかソフトが追いつかないんだよなーということ。

クラスタ単位でそういう仕組みを利用するということは、
誰かがイニシアチブを握らなきゃいけないわけで。
もちろん、積極的な幹事役が居ればいいのですが、
日本人って、ほら、「どうぞどうぞ」のダチョウ倶楽部じゃないですか。

だから、無数のクラスタのうち、
実際、そういうインフラを活用できるのって限られるのかもなぁと
思ったりするんです。
リテラシーの壁もあったりするし。

この仕組み化は、いずれはコモディティ化して
誰もが空気のように使うものになるかもしれない。
でも、ネットそのものが未だ黎明期とも取れる現在にあっては、
作るばっかりじゃなくて、「どう使うか」という議論や啓蒙も
しなくちゃいけないんじゃないかなぁと。


まぁ、ネットなんて無くても幸せ、なら以上終了なんですけど、
ネット要らね、とネット単位で全部切り捨てるのではなくてね。
道具は使いよう、ですから。


ウェブはグループで進化するウェブはグループで進化する
ポール・アダムス 小林 啓倫

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