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2014年1月4日

世界文化遺産(の一部)三保の松原は美しかった。

インスピレーションを得て、
写真も植田調っぽくしてみたり。

富士山の世界文化遺産も記憶に新しいところ。「三保の松原」は静岡市清水区という、富士山から45Kmも離れた場所にありながら、その構成要素の一つとして認められた景勝地です。


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リストに登録された名称は「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」。
その霊的に美しい存在が信仰を生み、数々のアーティストのインスピレーションの源泉となった・・・つまり自然美と人間の営み、という掴みどころのない遺産なわけですが、「そう言われてみれば美しい気がする」というムーブメントに乗じて今後も適切な保全オペレーションが行われつつ、地域振興に寄与してくれればいいなぁと思わずにはいられません。あ、静岡は故郷なので。

というわけで、微力ながら「三保の松原」の魅力をば語りたいと思うのですが、やはり富士山ありきの存在、そこから眺める富士の姿が抜群に美しいのです。潮騒を片耳で聴きながら、砂浜の伸びるその先に見える日本の最高峰は実にバランスがいい。撮ったり描いたりしたくなる「ちょうどいい」場所だといえます。この、何ともわかりづらい魅力が、どこまで世界に理解されたのかはわかりませんが、ともかく美しいのだから、それで良いのです。見て、聴いて、歩けばわかる。


富士山ありきと書きましたが、視点を松林の中に移してみましょう。松林と青空と海。緑と青のコントラストが実に鮮やかです。もちろん曇天であってもまた違った魅力を見せてくれるでしょう。景観を汚す人工物が少ないので、墨画のごときダイナミックな松の枝ぶりを楽しめます。

さて、海岸をしばらく歩くと、思ったより疲れると思います。
松林の入り口あたりには売店が並んでいますから、静岡おでんでも召し上がってはどうでしょう。じっくりと煮込まれた具は食べ応えがあり、疲れた体にじんと染み込むような感じがします。


日本平ホテル敷地から富士山方面を望む

時間に余裕があるなら、日本平の方に足を伸ばしてみてください。ここは標高300mほどですが、三保の松原と引けをとらない景勝地。「日本平ホテル」の敷地から望む富士と静岡の街や山々、青々と広がる駿河湾が一望でき、「おいおい、こっちも世界遺産級じゃねぇの?」と思わず声が出てしまうことでしょう。


というわけで、静岡にもこんな見どころがございます。たまにはスルーなさらずにお立ち寄りいただき、世界が認める日本の景勝を是非一度堪能ください。