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2013年5月31日

雨の日こそJames Blakeを聴くべきだと思う



ジェイムス・ブレイクといえば「ポスト・ダブステップ」なるミュージックジャンルの雄として話題のシンガーである。ダブステップがよくわからないのに、ポストまで付いているのだからますます正体不明である。どこかの解説を読んだが、ざっくりとした理解では、様々な音をコラージュさせつつ、それを極端に低いベース音で包み込んだような音楽。その独特の浮遊感に毎晩浮かばされている自分。


一聴しただけでは、「この人は泣いているんではないだろうか」と思ってしまうほど弱々しい、ドリフの幽霊コントの志村けんのような恨めしい声である。だめな人はたぶん、全然だめだと思う。しかし声もまたコラージュの一部であり、浮遊感を演出するのに必要不可欠な存在だと気づけば、氏のゴースト・ヴォイスも心地よく思えてくる。それにしてもこのコントは傑作だなぁ。


さて、関東も梅雨入りしたというニュースを聞いた。長い雨の季節の到来である。
個人的にはジェイムス・ブレイクの季節到来という心持ちだ。あの、どよんとした煙のような音楽は雨雲の色相と重なりあい、雨音のノイズとよく馴染むように思う。そこに時折鋭いレーザー光が差し込む。スモークの切れ間に現れたジェイムスが静かに歌う。



先日発売されたのが2ndの「Overgrown」。
個人的には1stの方が好みです。