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2014年1月23日

3Dプリンタによる胎児の出力について



アメリカ企業のドリーム商品です。
けど、ちょっと考えてこれは「無いな」と。

【衝撃フィギュア】おなかの赤ちゃんを3Dプリンタで
再現してくれるサービスが話題 / サイズ大は6万円
http://rocketnews24.com/2014/01/22/406119/

お腹の赤ちゃんを超音波で捉え、データ化して3Dプリンタで出力。なるほどねぇという感じですが、ほんとに実行するところがさすがアメリカ。話題にするためのフィギュアメーカーの釣りサービスじゃないかと思うわけですが、社名をみると「3D Babies」・・・本気であります。

要らねぇよと否定的な意見が殆どでしょうから、ここは敢えて肯定的にこのサービスを考えてみましょう。

まずアイデア。
従来、エコー写真などで不鮮明にしか捉えることができなかった胎児の姿を、現物化するという飛躍的アイデア。不鮮明から「鮮明」というステップを越えて「物体化」する飛躍がいいですね。しかし僕らが感じるアレルギーはこの飛躍からきているともいえるかもしれません。早すぎたサービス。この感性が当たり前になる日が来るのかなぁ。

あと、3Dプリンタの可能性についても考えさせられます。
要は、「データ」さえあればモノにできる。今回は超音波エコーで取得した「データ」が元であって、たぶんそれを人の手で整形して出力しているのでしょう。この、データの出どころの面白さと、それをアレンジする力が、コンシューマー向け3Dプリンタサービスの一つの形になっていくような気がしますね。

特にこの「人の手の関与」という部分。
ここがキモになるのかなぁと思います。「3D Babies」は、通常は見えない胎児が出力されるので、人の手としては整形レベルで良いのかなと思いますが、そうじゃない、普通の3Dデータをどうやって面白くしていくか。人の手、人の変換力、あるいは企画力みたいなものが大事になりますね。


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