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2014年2月22日

定性と定量のあいだ。読中感想「サイトサーチアナリティクス」

最近、「サイトサーチアナリティクス」て本を読んでます。
文系なので、なんとか分析的な思考の穴埋めをしようという魂胆ですね。地味な表紙ですが、けっこうおもしろいです。

何の本かというと、サイトサーチ、つまり検索。
Googleの検索じゃなく、ここでは「サイト内の検索」を指していて、その検索語から分析すると色々見えてくるぜという教科書です。


さて、前半読んでいて、へー分析ておもしれーなーと思ったところがあったので書き記しておきます。それが「検索精度の検証」の話。

会社のイントラの検索システム導入事例の紹介の中で、システム担当が、出来上がってきた検索システムがどうも「イマイチ」だということに気付いたというんですね。入れたキーワードに対して、返してくる結果が何となく満足できない。

でも、システム会社は要件通り作っているわけだから、何が悪いのよ、っていうことになる。いやでもさぁ、イマイチじゃん・・・。この、モヤモヤとした感じを「定量的に」伝えるために、その担当者がとった分析方法が「へぇーなるほど」というものでした。

検索結果の妥当性を判断するのはどうしても主観になるわけですが、イマイチとだけ言っているんじゃ始まらない。何をしたかというと、そのイマイチ度合いに段階を定義付けて、キーワードごとに点数を付けていったのです。

根気いりそう

調査キーワードの対象は、よく検索されるものに絞り、検索結果の上位5位の結果それぞれに、「適合〜ぜんぜんダメ」の全5段階をつけていく。
そうすると、主観を基にした調査ではあるけれど、そのダメ度合いが数字になって出てくるというわけですね。

数え方のバリエーションもなるほど、でした。
全キーワード数を分母として、例えば「適合」の数だけで割合で見れば、「厳しめ」での評価に。「適合〜普通」までで見れば、「ちょっと甘め」、というように、評価にグラデーションがかけられるのですね。ふむふむ。

てことは、この結果をもとに検索エンジンのチューニングを行って、再評価を行ったとき、「厳しめ」だとあんまり変わらないけど、「ちょっと甘め」で見ればそれなりに改善した、みたいなことが見えてきたりする。こりゃ、おもしろいですね。

単にログの数字とにらめっこするんじゃなくて、こういうふうに定性的な評価を積み上げて力技で定量評価する方法もある、という文系的発見でした。

また、発見あったら書きます。


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清水 誠

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2014年2月9日

人類は「いいね」を手に入れた。

今日は3つほど「いいね」しました。
こんにちは。

僕は一応、「いいね」と本当に思った時だけ押すようにしています。だから、晩酌のビールに「いいね」することはありません。例えばそれが結婚記念日で、奮発してちょっといいレストランで景色最高、アイラブユーフォーエバーってくらいならそれは「いいね」です。まぁこの場合、別にいいレストランじゃなくてもいいかもとか、なんとなく基準があります。

でも中には何でも「いいね」する人いますね。犬の散歩した。いいね!昼飯は蕎麦を食べました。いいね!・・・いや、それが良いとか悪いとかではなく、こんなふうに「いいね」ポリシーは人それぞれ、清き一票には各々に重さがあるわけです。

ところで、この21世紀の人類が手にした新しいコミュニケーション「いいね」は、極めて手軽に、同意・承認・善意を届ける手段として瞬く間に浸透しました。
「最近どう?へぇ、そうなんだ、ふーん。なるほど、それはいいね。」と、それまでは対面で面倒だった作業がボタンひとつでできるようになりました。どんな人とでも、「いいね」という細いつながりを持つことができる。物理的、精神的障壁から今まで埋められなかったコミュニケーションの隙間を、いとも簡単に埋めることができるこの発明。あまりにも簡単な機能であるが故に見過ごされそうですが、実は人類にとってものすごく重要な道具なのではと思います。

LINEのヒット要因の一つは、スタンプという概念で「押すだけ」に表現の幅を持たせたことでした。「いいね」黎明期の今、この辺のUX提供が今後のSNSの方向性のキモになることは間違いなさそうですね。

2014年2月1日

パソコンはたんすではない




こんにちは。
普段、企画とか説明資料ばかり作って泣いています。

こないだこんな記事を読みました。

「パソコンはタンスです」 姉が母のために作ったパソコン解説画像がスーパー分かりやすいと話題に
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1401/30/news134.html


パソコンなんぞ所詮たんすである、と旧来UIのパーソナルコンピュータをDisる新興タブレットユーザーの話、というわけではありません。むしろそうならいいのですが、どうもそうではなく、「フォルダを開く」というGUIについて、たんすに置き換えたという話ですね。
クリックはたんすの引き手に手をかけることであり、ダブルクリックは引き出しを引くことであると・・・

で、これが「スーパー分かりやすい」と。
しかしお母さんは「まだ理解していない」。

何かの説明をするときに、身近なものをモチーフにして説明することはよくあると思います。相手にとって初見で「とっかかりの無い状態」のときに、あらかじめ別のモチーフイメージを持ってもらい、理解の下地にさせることで、お初の情報の吸収を助けるわけですね。

このたんすの例も、そういうアプローチの説明ということになります。じゃあどうしてお母さんは理解してくれなかったのか?

お母さんの分からないポイントが分からないので、何とも、ですが一つ、この説明で重要な問題があると思います。それはメタファーをメタファーで重複説明していること。


まず、「フォルダ」ってすでにPCの情報収納を現実のモノに置き換えたメタファー表現で、それが「デスクトップ」、机上に積んであるわけですね。それ自体はお母さんも理解できる範疇の現実ではないでしょうか。フォルダに手を伸ばして、その中を覗き込むこと、がお母さんの日常とあまりにかけ離れている行為なら、たんすに置き換えるのも良かったかもしれません。

たぶん、お母さんが分からないのは、PCがそういうメタファーを使っていることそのものであり、それらを操作するためのルール、ということだと思います。単にフォルダを引き出しに置き換えても、フォルダとたんすのイメージが重複するだけで、お母さんはかえって混乱してしまうのではないでしょうか。画面に引き出しは出てこないですしね。

つまり新しい情報理解を助ける下地を敷いたつもりが、かえって上から被せて隠してしまった。てことなんじゃないかなぁ。

まずはフォルダはフォルダのまま理解してもらい、それを下地にルールを理解してもらう。それしかないんでしょうね。

2014年1月7日

LINEのタイムラインについて



Facebookオワタみたいな話があって、それを受けてFacebookにもこんな利用シーンもあって使い分け要素あるぜよ、っていう話をこないだしました。SNSっていう広い括りで、どこが生き残るっていうのはちょっと性急というか。

その、こないだの話を一言で書くと、
Facebookでの集団ポストのノリはLINEにはない楽しさがある、ということです。

集団ポストっていうのは僕が勝手に言ってるだけですが、要は人物タグ付けによって所有者が複数になった投稿ポストのことです。
個人の投稿ポストはちょっとハードル高いって思う人も、誰にタグ付けされる相乗りポストだと、責任の所在が曖昧になって安心なんですよね。レスを返すストレスも少ないし。そこにリアルタイムに外野が入ってくる楽しさはFacebookならではのものだなぁと。そういう話です。


さて、ここから本題です。
じゃあ、その楽しさって、LINEで生まれるだろうか、と。

LINEにもある、タイムライン。認知はまだまだ浅く存在感が薄いですね。でも機能上は、公開範囲の設定ができたりする。FacebookやGoogle+と大体同じプライバシー機能があるのです。




で、現状LINEにおいては、この公開範囲設定はあんまり意味がない。特定の相手だけに見せたい情報なら、今なら「トーク」を選ぶからです。でも今後、LINEがタイムラインで何らか新しいユーザー体験を打ち出してきたとしたら。それが受け入れられたとしたら。その流れも変わってくるんじゃないでしょうか。


ここから先は僕の妄想ですが、LINEにはいずれ、Twitter的な「今何してる?」テキストボックスが出現するんじゃないかと思っています。「トーク」と「タイムライン」のUIを統合していく方向性。この2つの違いって、要は応答を求めるか、(そんなに)求めないか、じゃないですか。で、「今何してる?」からのポストには、人物タグ付け機能が付く(今は無いですね)。チェックインもできる(これは今でも可能)。そしたらFacebookにだいぶ近づきます。近づくけど、Facebookとはまた違った楽しい集団ポスト体験になりそうです。

当たったら褒めてください。

2013年12月31日

同窓会とFacebook



2013年もいよいよ大晦日となりました。
今年1年ありがとうございました。
こうやってブログというものを通して「誰か」に向けてご挨拶ができることが新鮮でうれしい、そんな気分です。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


さて先ほど学生時代の友人2人と数年ぶりの再会を果たしてきました。「あの頃の俺たち」となんら変わらない距離感。顔を合わせると反射的に当時の自分が戻ってくるような感じがします。

さて、バカ話も後半に入ってきたころ。仲間の一人がスマホを取り出しました。
Facebookでチェックインとかしています。
で、ついでにメンバーがタグ付けとかされるわけですね。

ここから先が、普段どちらかというと煙たい(めんどくさい)存在のFacebookが面白いなーと感じる一面だったりします。

チェックインのポストに対して、しばらくすると、オンラインの同級生が「いいね」で反応し始める。こちらも続けて、その時に出ていた話題をコメントで入れる。誰かがそれにレスを入れて・・・。そんな風にして、Facebook上でちいさな同窓会が展開されていくんですね。若干のめんどくささも感じつつ、次々と入るコメントの応酬が面白く、局地的に発生した奇妙な「ノリ」がちょっと楽しくなってくる。ラジオのDJみたいな感覚でしょうか。届いたFaxを読み上げながら投稿者とコミュニケーションするような、そんな感じ。

これは、クローズドなメッセージアプリでは起きない現象ですよね。こういうふうに、状況を開けっぴろげにして、緩くウェルカムな体制を敷くことができるのは、アカウントの網羅性と、タイムラインをメインフィールドにしているFacebookならでは。現状、こういうことはLINEじゃできない。明確に「使い分け」が起きるポイントになります。

LINEにも同じ“タイムライン”は用意されてますが、このような「場」としての期待値はまだ高くないように思います。LINEが今後、この辺のUXをどのように改善していくかは注目しているところです。


今後、SNS界隈がどのような勢力図になっていくかはわかりませんが、こんなFacebookの一面を見ていると「Facebook終わった」感は薄れてくるようにも思うのです。

2013年12月29日

Google+に投稿した写真が編集されてグリーティングメッセージになって届いた。


先日の投稿で、年の瀬に1年総括サービスがあったらいいななどと呟いていたら、Googleセンセイからこんなデジタル・シーズングリーティングが届きました。どうやら今年一年、Google+に投稿した(旧Picasaにアップした)画像+動画が自動編集されたもののようです。

アップしていたのは、楽しい思い出の記録ばかりではないのですが、どうやら顔認識など様々なシステムが動いているようで、なかなか小奇麗にまとまっていてちょっと感動しました。日々、もうちょっとマメに写真をアップしていたら、もうちょっと総括感があったかもしれません。いずれにせよ、とても良いユーザー体験だなと思いました。(気持ち悪がる人もいそうだけど)


話は変わりますがFacebookの失速、みたいなことがそこかしこから聞こえてきています。LINEをはじめとしたメッセージングサービスの盛り上がりと対比して、SNSにおける勢力図が変わり始めてるんじゃないかと。まぁマクロなところの動きはよくわかりませんが、Facebookに関して「良いユーザー体験」が提供できているのかというと、いい話は全く聞こえてこないのが現実ですね。

2013.12.30追記
時を同じくして、Facebookアプリの「自分新聞」が話題になっていました。
FBでのアクティビティを“新聞”にしてくれるやつですね。あやしい「いいね」を押すとまさに「ガラガラポン」で新聞化してくれます。やり方はまぁ、ちょっとアレですね。これがもっとクリーンに展開されて、なおかつ高いクオリティであったら・・・と思うわけです。


栄枯盛衰。たとえ億単位のユーザーがひしめいていると言ったって、ネットというところは常に多方向から引力が発生しているわけで。掴んだと思った人の心はいとも簡単に離れていきます。「これが決定版」などというものは存在せず、これからも細胞分裂や脱皮を繰り返して変容していく生き物、インターネットを楽しみたいと思います。

2013年12月26日

年の瀬、あったらいいなと思う「ガラガラポン」Webサービス


さて、クリスマスも終わって飾り付けの撤去と新年の準備がはじまりましたね。この、大晦日までのエア・ポケットの様な惰性の時間が、実はまったりとしていて割りと好きだったりします。

そんな中で、「今年一年の振り返り」をする人も多いでしょう。年初あたりのイベントだと、あー、これって今年だったのか、とか。GoogleカレンダーなんかをパラパラめくったりFacebookのタイムラインを遡ったりすると、自分の1年の輪郭がなんとなく見えてきます。

こういうライフイベントの振り返り、「1年の俯瞰」って、そろそろボタンひとつでできるはずですよね。マメにライフログをポストしていれば、訪れた場所、参加したイベント、撮った写真、いろんなものが残っているはず。それを機械的に読み込んで、重要度を自動判別、綺麗にデザインして製本して届けてくれる・・・なんていうSNSと連携したサービス。いつかTolotさんあたりが500円でやってくれるんじゃないかと僕は根拠の無い期待をしています。

こういう、「ボタンひとつで自動的にナントカ」サービスは、今後盛り上がってくるんじゃないかなー。SNS側が独自ではじめるか、あるいは情報開示(API提供?)をサードパーティ利用したサービスかはわかりませんが。Google+の写真自動アレンジ機能を見ていると、そろそろGoogleあたりが・・・なんて期待しちゃったりします。

ビッグデータ解析力って、ライフイベントの重要度判断なんかにも導入すれば、たとえば上に書いた「1年の俯瞰」製本サービスにしても、情報の取捨選択や、レイアウト上の扱いに強弱が付けられるなど、かなり満足度の高いものが期待できるんじゃないでしょうか。

ウェアラブルデバイスで取得したフィジカル情報も絡めたら面白いですよね。心拍とか体温なんかを年中モニタしていれば、「今年一番ドキドキした瞬間」なんてこともできるのでは。


「ボタンひとつで」系だと、ビッグデータまではいきませんがFacebookだと診断系なんかは人気がありますね。よくタイムラインに流れてきます。僕はやらないですが。Instagram界隈だと、撮った写真をパネルにしてくれたりマグネットに変えてくれるサービスがあったりしますね。自作のInstagram写真をパネル販売できたりする「Instacanvas」なんていう凝ったサービスもあるし。

分析というところでは、同じくInstagram系の「Statigram(スタティグラム)」がかなり良い線いってます。フォロワーとの関係を中心に、公式サービスにない部分の数値を可視化していて興味深いです。冒頭の写真は多く「いいね」された写真をタイル状にまとめて画像化してくれるサービスで、下の動画はムービー版。多く「いいね」された写真のランキングムービーのような形になっています。




たぶん、人は「ガラガラポン」が好きです。
ボタンを押して、ブラックボックスの中で色々と仕組みが動いて、何かが出てくる。自分のライフログ解析なんてのが絡んでくれば、どのように料理されるのかというのも興味が湧きますし。

というわけで、年の瀬にそんな振り返り本が自宅に届いたら素敵だなぁと思ったのでした。

2013年12月23日

店ばっかり増えてもね。LINE MALLアプリリリースと聞いて。


LINEで店が出せるようになったそうです。
アプリという形での「場」の提供。まずはAndroid版で先行リリースされました。iPhone版は2014年明けになるとのこと。

LINE MALLに関しては出品に際し審査もなく(随時巡回チェックはある)、写真撮って価格設定してアップするだけ。ほとんどフリマのノリで店が開けるようであります。先日もYahoo!ショッピング出店無料化で騒がれてましたね。他にもいくつかショップサービスがありますが、ともかく、ネットで「売る」ということに関して、最近とことんハードルが下がってきました。

さて、国民総店主の時代、誰も彼もにネット出店の道が開けましたが、結局残る問題は集客です。出店するだけだったら、リアルのフリマの方が遥かに集客条件は良いですね。少なくとも店の前に人が通りますから。

店が増え、モノが増え、あー、また情報が増えていきます。
広告商売が儲かってバナーが増えて画面がチカチカします。もう、かんべんしてください。出店障壁が下がる、ということは結局そういうことのような気がしてしまいます。


群雄割拠、これだけネットショップサービスが出揃ったのであれば、各ショップポータルさんには「その先」までサービス設計してほしいものです。条件のいい(手の出しやすい)広告メニューってこともそうなんですが、もう一つ。それは購入者のセレンディピティを喚起する仕組み。これが欲しい。

モノと購入者を引き寄せる仕組み。
それは便利な検索機能でもなく、美しく整理された商品カテゴリやUIでは多分ありません。ましてやGIFアニメのバナーなどでもありません。僕は、購入者のプロファイルに応じた商品リコメンド力、という部分が今後重要になってくるのではないか、と思っています。

自分の行動履歴や購入履歴を差し出す代わりに、気の利いたリコメンド情報を流す。これはアマゾンがコツコツやってきたおかげで、ずいぶんアレルギーがなくなり、当たり前のものになってきました。だいぶ精度も高くなってきているように思います。今後はこれが加速していき、ショップポータルが積極的にユーザーのプロファイルを収集し、ビッグデータ的解析と高度なリコメンドをするようになるのではないか、と思うわけです。

さて、しかし今のところそういうショップはあるでしょうか?
Yahooかなぁ。IDはたくさん登録者いますよね。まともなデータが入っているのはどのくらいかはわかりませんが。。。
それじゃあLINE?アプリがまだ見れていないのでなんともですが、インストールしたら色々好みとか聞いてくるんでしょうか。iOS人間としては年明けのリリースを待つしかありません。


いずれにせよ、この出店フリーな流れが、「今までにないネットショッピングUX」を生むことに繋がればいいですね。

2013年12月16日

バーティカルメディアについて



バーティカルメディアというのがネット業界で盛り上がってるみたいじゃないですか。
専門メディア。領域特化型メディア。掘り下げメディア。


理解していることをざっくりまとめて書くとこんな感じでしょうか。

ネットに散らばっている、従来無所属であった情報(乱暴にいえばマニアックな情報)を統合したり、同カテゴリのポータルサイトの情報を統合して横断的に閲覧できるようにしたり。より狭域なカテゴリをメディア単位化して切り離すことで、情報にさらなる秩序を与え、深みを生み出すことができる。集まるユーザーのプロファイルの解像度も上がり、広告としての有用性もあったりするわけですね。
加えて、一部メディアでは記事を書くのもユーザーだったりするから、小遣いも稼げてみんなハッピー、それがバーティカルメディア、という認識です。

これって、なんというか自然の摂理みたいなもんなんでしょうね。
情報過多で、もうやってらんないよ。」っていう世の心の叫びが、自然とこういう情報再編の動きをつくった。
でもまぁ言ってしまえば「ネットに新しい収納ができました」ってことで、それもそのうち当たり前になっていくんでしょう。ネットの情報は、これからもこういういくつかの大局を経ながらどんどん増加していくものなのだと静かに納得いたしました。

でも、でも。
肝心の読む「人」は増えないし、情報処理能力も変わらない。結局読まれる量は同じなんじゃね?という気もします。どこかのメディアのPVが「うなぎのぼりに増えた」のだとしたら、どこかがちょっとずつ減っている。そういうものだと思います。
もちろん、従来より深い情報に辿り着く確率が上って、ユーザーにセレンディピティを与える機会が増える、そして知的好奇心を喚起して・・・ということもあるでしょうが、かなり限定的なもののようにも思います。


■「読むインターネット」においては大きな変化はない

業界的、にはこういう大きな流れがあるわけですが、視点を転じて肝心の「読む」エンドユーザーにはUX上の変化はそんなに大きくはないですよね。

そもそも「読む」人たちにとって、Webそのものに対する期待値はもともと高い。広大なWebの世界のどこかには、必ず自分の求めるものがあるはずだっていう神話を信じている。だから、たとえ「新しい収納」でお目当ての情報に辿り着いたとしても、想定内のことだと思うんです。したがって、あくまで「読む」という行為におけるUXは従来とそんなに大差ない。


■バーティカル化がネットにもたらすもの

だから、僕は今のところ特別ネットですげー面白いことが起きてる、とは思ってなくて、むしろバーティカル化のその先に、ひょっとしたら「インターネットの生産力向上」みたいなものがあるのかなぁと期待してるんです。

まず、この情報のバーティカルメディア化で、プロファイルが近い人が集まりやすくなる。SNSなんかと絡んでいけば人も可視化されて、これまでよりも情報に秩序を持たせやすくなると思うんです。メディア側には情報の精度を担保するために専門家も居るだろうし。だから、バーティカル化っていうのは、情報がただ蓄積されるだけじゃなく、イニシアチブを握ったメディアがそこから新しいモノを産み出すことにも繋がるんじゃないか、と妄想しています。
さらには、関係の近い特化型メディア同士が互いの領域を守りながらコラボレーションしていくことで、さらなる化学変化が起き、新しいモノを創造していくという可能性も。


情報の海に、文化を持つ小さな島ができ、そこに港ができ、互いに船が行き来する・・・そんなイメージ。ただ無秩序に情報が集積されるだけじゃなくて、そこでの有機的な生産活動がネットに期待されることのひとつに加われば、ネットメディアはもっと面白くなるんじゃないかなと思います。なんか飛躍しすぎたなぁ。

つづきの話を書きました。

2013年11月29日

無料のドラクエやってみた。一言いいですか。

この隙間が憎い。ちっとも通れないんだもの。

懐かしや懐かしや。
このカクカクした動き。何度話しかけても同じことをしゃべるキャラクターたち。僕はそれに機械的な無機質を感じながらも、鳥山明というクリエイティブの魔法にかかっているので、それ自体は全く気になりません。

さて、それとは別にスマホでこの移植RPGをプレイすること自体に一言。やりにくいですわ。これ。

最も目立つやりにくさは、キャラクターの移動。
UIとしては左下の十字キーが物理コントローラーの代替になっているのですが、これがなかなか上手くいかない。意図しない方向に行ってしまったり、行き過ぎてしまったり。気付くとスクリーンの外を触っていたり笑 とにかく、小回りが利かない。「コントローラー」を熱く握りしめていたあの頃には感じなかった不便さですね。慣れれば違ってくるんでしょうか。でももう大人なので、そういう忍耐は残念ながらこれまでの道程でどこかに置き忘れてきてしまいました。

例えば上のキャプチャー画像に記した「狭い」という部分。ワンブロック分の通り道なのですが、ここを通り抜けるのはちょっと小回りを利かせないといけないので、まぁーかなり面倒です。城とか町に入ると、いくつも細い路地が俯瞰されるので、一気に気分が萎えるわけです。

「そのまま移植」は、ある種の郷愁を呼び起こすものとして素晴らしい体験だとは思いますが、それはあの頃の不便さの無さを前提にしたものであるべきじゃないでしょうか。
だってさ、思い切って無料にして100万人も囲ったんだったら、少しでも辛抱強くプレイして欲しいじゃないですか。プレイの先に課金のタイミングがあるならなおさら(あるの?)。コンバージョンあげなくちゃ。

例えば、目的地をタップするだけであとは最短距離見つけて自動で動いてくれるとかさ。正直、それだけでもだいぶ違うと思う。勇者を自由に動かしたいっ!っていうニーズってそんなに無いと思うので。僕、誰に向けて書いてるんですかね。


というわけで、レベル5まで上げたところで「冒険の書」に記録致しまして、静かにホームボタンを押したのでした。

2013年11月27日

モヤモヤなバッテリー交換。エレクトロラックス掃除機「エルゴラピード」使用3年後。


エレクトロラックス社の「エルゴラピード」を3年くらい使いました。モデルはZB2903ってやつです。で、現在の使用感。

まず顕著なのはバッテリーのパワーが落ちていること。
症状として、ただ持続時間が短くなっただけではなくて、「電源を入れて5秒位で切れる」現象が見られるようになりました。ただ、使ってみて気付いたのが、切れたら入れる、切れたら入れるを繰り返していると「エンジンが温まって」きて、普通に使えるようになります。ただ、持続時間は半分近くになってますね。もう限界。

取説を見ると300回の充放電で寿命が来ると明記されています。
うちは週に2回くらい掃除機をかけますので、1年で104回。3年で312回。まぁ、ぴったり天寿を全うしたという感じでしょうか。

で、じゃあバッテリー交換という手順になるわけですが、このエルゴラピード、そうはさせてくれません。バッテリーって、バッテリーが入ってるところの蓋を開けて「電池」を入れ替えるっていうイメージじゃないですか。それができません。
このモデルは、中央のバッテリーやダストボックス、モーターなど中枢部分がハンドユニットとして分離できるようになっていて、要はそれごと交換という形になるのです。送料込みで大体5,000円くらい。ちなみに上位モデルの下位互換は無いです。同モデルを買い直す、という形になります。


まぁ、商売上しょうがないのかな、なんて思うわけですが、ユーザー感覚としては第一に、「バッテリーだけ交換」ができれば一番いい。(上位機種はできるみたいだし)せめて上位機種と互換性があるとかね。。。


■で、ちょっと話を飛躍させて。

すべてはバッテリーの寿命という、掃除機の躯体とは切り離されたところで起きてることなので、そこから色々買わされてしまうのは、消費者感覚としては「無駄だなー」という一言に付きます。

その他のバッテリーを搭載した機器を見渡してみるとiPhoneをはじめとして本体ごと交換というものも多いし、交換できるだけいいでしょ?って反論されそうですが。いやそうじゃなくて、バッテリー交換ってタイミングを、必然的に訪れるユーザーとの接触タイミングとして捉えて、もっと良い体験を提供できるんじゃないかなと。

例えば、交換プログラム、という形で申請から発送まで一発でナビゲートしてくれるシステムがあるだけでも利便性が全然違う(型番調べてググらせるとかあんまりです)。そのシステムに、使用感とかユーザーの生の声を吸い上げるアンケートシステムを乗っけて、回答と引き換えに送料無料とかなら納得感もある。
「バッテリー交換のためにハンドユニットごと買わせてしまう」というイマイチなUXを、システムやその他ホスピタリティで補填するという考え方で十分有用性があると考えます。

販売した製品を媒介にして、ユーザーと企業がどうやって付き合ってもらうか。
新製品を次々と出していくだけでなく、「良い物を長く使う」っていう価値観にもうちょっと寄り添う方向でサービス設計した方がいいよね、と思いました。


とはいえ新しいのも気になるけど。

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2013年11月26日

日本のWebサイトはイマイチか?

日本のWebサイトは何故海外のものと違うのか?ということがよく言われる。(最近だとこんな記事)いやそれは国民性を反映していて・・とか、言語の違いが・・とか色々それらしい理由が付けられている。



結果としてこういうデザインになったのは以下のような理由なんでしょうね。

●広告のROIを上げるため。
 玉石混交の顧客を自サイトに引き止める方法。その答えは「全部見える所に載せる」。

●大量に集客するため、ユーザー心理の機微に対応できない
 「キーワード」をベースにしたユーザーのニーズにしか対応できない。何を思わせるか、体験させるかという考えが薄い。

●他部署の圧力に勝てない
 大規模サイトにおいては、サイトを運営する部署とその他の営業部署で分かれたりする。Webサイトが店のディスプレイくらいにしか思われていない中で、UI云々の話はなかなか通用しない。


サイトの目的を達成するために、デザインよりも優先されることがある。だから「大は小を兼ねる=プラスのデザイン」が正しい場合もある。日本文化の侘び寂びが実現しないのは、まぁ無理もないということで。


ほんとうに大事なのは、何を作っていて、
それをどう伝えて売るか。
結果としてユーザーに何を体験させて、心に何を残すのか。

どうにも、「サイトのデザイン」単体では解決しない課題だし、逆に、現状のデザインが正しいかどうかも、それだけでは判断ができない。単なる美醜だけの話にしてしまうと本質を見誤ってしまうのでは。と思った次第。

2013年11月25日

ゆりかもめを並走するアドトラックが挑発的で吹いた


ゆりかもめ乗客、ポカーン。

窓の外を走るアドトラック(派手な広告をラッピングして街を走るトラック)が、ゆりかもめの乗客を挑発していますw 中指立てて威嚇するチンピラの車を彷彿とさせるけど、んー、アドトラック、ここまで来たか。

確かに、もうアドトラックのインパクトは少なくなっているようにも思う。「高額バイト」系のピンクのトラックが走っているのを見ると、いい気分にもならないしね。ロボットレストランも飽きました。

そういう意味で、ぼんやりと外を眺めるゆりかもめの乗客(多分サラリーマン)に中指立てるチンピラ行為はかなりのインパクトがあるはず。ホンダさん、やりますね。何卒安全運転で、今後もイカした挑発を繰り返して欲しいものです。

ゆりかもめにご乗車のみなさまへ。
枠にはまるな。

行動で示してますね。すばらしい。

2013年11月24日

Google検索の多機能化とウェアラブルの未来


路線や計算機など、検索ワードによって多彩な機能を見せるGoogle検索。今日たまたまなんだけど、「アーティスト名+“曲”」で検索したところ、上のようなリスト表示がされることを確認した。

曲のリストは無作為、もしくはYouTubeで保持しているものと関連していると思う。曲名のいずれかを選択すると、対応する映像サムネイルが下部に表示される仕組みになっている。(再生自体はYouTubeに遷移して行われるみたい)

日本人はどうかなと見たところ、「サザンオールスターズ」は出てきた。表記ゆれにも対応しているようで、「ブルーハーツ」でも「THE BLUE HEARTS」として出てくる。有名どころは出てくるのかなと思いきや、「Paul McCartney」では表示されなかった。まぁ、徐々に対応していく、といったところか。


■「Googleに聞く」という動き

この、Google単体で情報提供を完結させてしまう動きには注目している。
「〜してほしい」というユーザーの要求(検索ワード)に対してGoogleが直接応えるという動きがもっと多彩になっていくと、ユーザーはWebではなく、Googleに聞く、という行動が当たり前になるかもしれない。

で、今は音声検索も進んでいるから、今後発展していけばウェアラブルとの関連も考えられそうだ。音声レシーバが小型化してウェアラブルデバイス化し、なおかつさらに高度化した音声認識機能が搭載されたとする。そのデバイスで常時情報を収集するようになれば、日常会話すらユーザーの要求のヒントになるのではないだろうか。ユーザーの発言履歴を蓄積し、解析した結果を「気の利くかたち」で情報提供するのだ。


■ウェアラブルデバイスは結局、「情報収集」が目的。

iWatchやGoogleGlassをはじめとして、ウェアラブルの形は色々と模索が続いているけれど、その有用性についての疑問符がつきまとう。結局、ウェアラブルデバイス単体で機能完結させるのは難しいということになるだろう。

仮に一般化したウェアラブルデバイスがどんな機能を持っているだろうか。まず間違いなく言えるのは、音声や心拍・体温などのフィジカルデータなど、ユーザーを取り巻く情報を収集するものであること。現に今もそうだろう。そう、あくまで「収集デバイス」なのである。だから、どんな形で「ウェア」するのかは、その収集内容によって変わってくるのかもしれない。腕時計だったら心拍がとりやすいし、メガネだったら骨伝導で音声が取りやすそうだ。
アップルが腕時計を開発中なら、それは心拍などフィジカルデータを中心に収集しようとしている動きなのかもしれない。

ウェアラブルデバイスには、iPodがiTunesとセットであったように、「相棒」の存在が不可欠になる。巨大なデータセンターをバックボーンに、デバイスが収集した情報を高度に分析・提供できるサービス。差し出した情報に対して、十分なリターンが期待できる存在があってこそ、「ウェア」という価値観が浸透すると思う。

2013年11月18日

「リアル脱出ゲーム」のUX

「リアル脱出ゲーム」というのは、株式会社スクラップが提供する参加者体験型イベント。開催場所は東京ドームや幕張メッセという大箱からマンションの一室まで様々で、イベント参加者は開始早々有無をいわさず“閉じ込められる”。制限時間内に様々な問題を解き、“脱出”を目指す、というものだ。



僕は体験型イベント事業の成功例として参考にするため、何度かこのイベントに参加している。初めての参加から2年近くになるが、規模は徐々に大きくなっており、凝った演出も見られるようになったが、基本的な謎解きのパターンはどれもほとんど同じだ。言ってしまえば、普通のパズルゲームに、毎回異なる「脱出」の演出を着せただけなのだが、毎回多くの参加者を集める人気ぶりには驚かされる。

このイベントがなぜ人の心を捉えるのか考えてみた。


●体験の約束
このイベントに共通しているのは、制限時間内に目的を達しないと「生死に関わる」という演出設定だ。問題が解けないと死ぬ、のである。じゃあそれが、本当の意味でスリルを演出しているかというと、実はそうではない。
「脱出」という演出は、いわば「取っ掛かり」である。イベントの本質はパズルゲームだが、このキーワード一つあるだけで、体験型イベントとして期待値が全然ちがう。パズルという「実」に「脱出」の2文字を付加することによって、イベント参加者への「体験」を約束しているのである。広告グラフィックやストーリー設定もパズルゲームとしてはかなり作りこんだものだ。


●共感・間合い
イベント演出上は「危機的状況」であるが、真顔で「地球を救うのはあなたです」などと司会は言わない。言ってしまえば興ざめである。どこか、「わざとらしさ」が漂う司会は、参加者の大半が大人であることを意識していることの裏返しだろう。ベタな演出であることを参加者と暗に共有し笑いに変えてしまうことで共感を得ているのだ。大人が楽しめるエンターテイメントとして、適切な間合いのとり方を心得ているように思う。


●果実
パズルは簡単ではない。紙の上の記号を並べたり、それらを俯瞰したり、提示されたヒントを念頭に置いて多角的な視点で臨まないと完全なクリアはまず期待できない。最後の解説などを聞くともはや「奇問」にも思えてくる。しかし事実クリアしている参加者はいるわけだし、特殊な知識が必要かと言えばそうでもない。手が届きそうで届かないところに「クリア」という果実がある。簡単に達成もさせず、また失望もさせない絶妙な難易度設定も、リピーター創出に一役買っているのではないか。


シンプルなゲームながら、多くのファンを作った「リアル脱出ゲーム」。
人を集め、共感を勝ち取って次に繋げる手法は非常に参考になる。

2013年11月14日

未来キター。究極のショートカット!「1Click飲み」

いつもの仲間で飲みたい。
そういう時って店選ぶのめんどくさいですよね。

店は任せるから、適当なところを予約しといてよ
って誰かに頼めたら・・・を叶えるアプリ。これ、すごいです。
Webサービスのコンテスト「Mashup Awards 9」で最優秀賞に輝いた作品。


上の動画を見りゃわかりますが、初期登録後のUIは「予約人数を指定するだけ」なのです。指定後は“最適”な最寄りの店をピックアップして自動予約してしまう。

その自動予約システムも、自動音声で実際の店に電話をかけるというもの。予約がとれるまで、候補の店に順番に電話をかけていくのだそうです。すげぇ。これすげぇよ。

まだApp Storeでダウンロードできないので正直ネタじゃないかと思えるほどのUX。予約の方法としてスタンダードな方法になるかもしれないですね。

欲を言えば、予約情報が友達にも自動通知されるといいかも。最初の人数指定のところは「誘う友達」っていうふうにして、選択した友達の数で人数予約されるっていうのもアリなんじゃないかなぁ。候補になった店もあらかじめ除外だけは出来たほうがいいかも。オプションでそういう風にできれば1Clickじゃねぇじゃん。とかつまんない野次もかわせると思います。

ともかく、今後が楽しみなアプリであります。早く使いたい!

1Click飲み

完成されすぎてる一人Daft Punk動画が凄い



こっこれはすげー。

この人の「一人Daft Punk」は絶品!ビートボックスで様々なパートをサンプリングしながら音を重ねていき、おおーと盛り上がったところで入ってくるボーカルもいいですね。最後までシラケることなく聴けるナイストラック。

この手の企画は、まぁ言ってしまえば曲芸になってしまうのがオチなのですが、ここまできちんと形になれば、目つぶっても「音楽」として楽しめる。単なるパフォーマンスではなく、原曲の魅力を、技術とセンスでまとめ上げて音楽としてまとめ上げているのが素敵。テクニックが、ちゃんとエンターテイメント変換されている、というか。

強引だけど、アップルの製品にも通じる話になるかなと。
iPhone使ってて、その中に投入されたあらゆる技術や思想を意識することないですよね。道具として完璧に結実している。坊ちゃん嬢ちゃんじいさんばあさんまで理解できる形に翻訳されている。

そういう翻訳力、パッケージング力が、日本の技術を救うような気がしてます。


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2013年10月24日

不確かさの価値について。「エリック・クラプトン アンプラグド」

クラプトンの名盤、「アンプラグド」のリマスター盤を入手。
10代の頃から繰り返し聴いてきたこのアルバム。
大掃除された、新鮮な音の粒を感じ、改めてこの名演を楽しんでいる。イイネー。やっぱりイイネー。 

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まぁ、このライブ盤の詳しい話は散々色んなところに書かれてるので今さら語ることもないわけですが、今一度、なぜこれがクラプトンのキャリアで最もセールスを上げる1枚になったのか深掘って考えてみたいなと。 

ヒット要因をざっと書けば、まずアンプラグドというMTVの新鮮なコンセプト自体が音楽ファンに歓迎されたこと。また、クラプトンというモチーフは「エレキのおっさんからプラグを引っこ抜く」という、アンプラグド・コンセプトを分かりやすく体現することに繋がったこと。さらに、事故死してしまったクラプトンの息子へのレクイエムというバックストーリーの存在、といった複合要因がヒットの理由としてよく語られます。


僕はここに、「不確かさの価値」というテーマも加えてみたいなと。 

アンプラグド、つまり楽器からプラグを外すという行為は、中間にある制御装置に頼らないってこと。音の加工装飾は、音色の自在なコントロールと同時に、演奏の“粗”を隠す効果もあるから、アンプラグドというのはプレイヤーの実力がそのまま投影される演奏形態と言っていい。つまり人間の本来的な揺らぎ、不確かさ、曖昧さが強調されるってことです。 

おまけにTV収録とはいえ、それをライブという形で「せーの」で音を合わせるのだから、不確かさに拍車がかかる。さらには、ギターそのものも、弦に直接触れて音を出すという曖昧さをはらんだ楽器だし、ブルースというジャンルも即興性の高い音楽だったりする。まさに不確定要素満載。 

この偶然の集積が「生身の神様」を強調し、このアルバムの「ライブ」としての価値をより高いものにしたことも、ヒットの大きな要因と言えると思います。


もう一つ重要なのが、そしてこのアルバムの細部を聴いていくと、けっこう演奏ミスはあるし、楽曲自体の構成が未完だったりする事実。もちろんプロフェッショナルの演奏ではあるけれど、いわゆる商業音楽、パッケージングされる音楽として見るとかなりユルい内容。でも結果は御存知の通り、大成功を越えたものとなった。まさに「不完全さ」の見事な勝利。

 ここからちょっと飛躍して考えるのだけれど、このように「不完全なパッケージ」が熱狂的に受け入れられたことは、音楽に限らず、モノを作りという観点で示唆を与えてくれるもんだと思います。つまり、「中の人(プロ)」から見た多くの不確かさは、実は、ユーザーにとって、大きな問題ではないということ。場合によってはその不確かさが、リアリティや誠実さとして好意的に受け入れられることもある、といったこと。 

ある水準を満たすために投じられる労力が、実は全くの無駄になっている可能性や、ユーザーが本質的に求めているものが何なのか、とか、マテリアルの価値の見極めといったところは、誰かのためにモノを作る場合において常に考えなきゃいけないことですね。

まぁ、当たり前っちゃ当たり前の話ですが、いざやろうとすると、なかなか難しいわけで。

リラックスしたクラプトンの演奏を聴いていると、もうちょい肩の力抜いていいんだぜ、って言われてる気がしてくるんだなぁ。

2013年10月22日

Google+の細かくて伝わらないけど気の利いたUI

以下はGoogle+のニュースフィード画面左上をキャプチャーしたもの。



Google+でフィードを流し読みしていると、その間にポストされた新着記事があることがこのように通知されます。まぁ、これはよくありそうなプッシュ通知UIです。

さて、Google+では、この機能に続きがあります。



はい。「再開」とありますね。

「新着〜件」を押すとフィードの一番上までジャンプして戻され、新着記事が確認できます。じゃあさっき見ていたところから参照を再開しましょう、というわけです。なるほどね。

フロー型メディアでは、ユーザーがその画面を見ている「その時」が記事閲覧のチャンス。延々と過去に遡るだけのUIよりも、リアルタイムと過去を自在に行き来できるこのようなUIのほうが、閲覧時間を伸ばすことに繋がりそうです。

細かいけど、こういう機能の集積、体験の集積が大きく響いてくるのかなぁと思った次第。

2013年10月2日

Meetrip(ミートリップ):旅先に仕掛ける「想定外」

今週末からベトナム行くことになりまして。
旨いもの死ぬほど食べてきてやろうと今から鼻息荒く準備中です。

で、今回はいつもより刺激的な旅にしたくて、今回は「Meetrip」というサービスを使って現地の人にガイドしてもらうことにしました。


Meetripは、自分の住む地域のトラベルプランを作って、自由に値段をつけて販売ができるソーシャル・トラベルサービス。「普通の現地人」がプランを作れるところがミソです。もちろん自分がガイドになることもできます。
プランを選ぶ際は、プランといっしょにガイドも吟味する必要があります。サイト内のプロフィールの他(日本語OKかどうか等も含む)、Facebook認証や評価などで信用判断し、直接コンタクトをとって詳細なやりとりをします。条件やプランなど、お互いに納得できれば、設定料金をサイト内で決済。無事に現地でガイドサービスを受けた後、サイトにプールされていたお金がガイドに渡る仕組み。


こちらはアプリ(ホーチミン)版画面。
対応都市ごとアプリが分かれている。

現地人と知り合う、仲良くなる、というのはナオト・インティライミあたりじゃないと普通の人にはハードルが高いものじゃないかと思います。現地人にとってみても、いきなり話しかけられたら警戒するだろうし。そう。。必要なのは「お膳立て」だったのでした。Meetripは、ガイドしたい人とされたい人、双方の「意志」を表明する場所。「出会いっていいよね」っていう価値観ごと共有できる、ありそで無かったサービスです。


ところで、最高の旅ってなんですかね。
仮にそれが、「一生語れるエピソードがあること」だとしましょう。「あんなことがあってさー」と人に笑って教えたくなる旅。

一括りに言うとそれって、「想定外」って言葉に集約できるんじゃないかなと。少なくとも、ガイドブックに載っている場所に行ったとか、食べたっていう「想定内の事実」じゃ話したって、聞いたって面白くない。旅のマスタープランに、肉付けされる想定外の集積が、旅に色彩をつけ、魅力的にするんじゃないでしょうか。

人間、知ってること(知りたいこと)しか目に入らないものです。ネットの検索と同じですね。特に、未知の場所に行くと、無意識に既知のオブジェクトを探そうとする。そりゃそうです。迷って帰れなくなったら困りますもん。でも、その守りがエスカレートすると、まんま予想通りの旅になる。ガイドブックに載ってたものを見て、食べて、おみやげ買って帰ってくる。ふー。我が家が一番、てね。

その、既定路線に行きがちな目線を未知のエリアに軌道修正してくれるのは、やっぱり人だと思う。そういう意味で「普通の現地人のガイド」っていうのは、旅にフリーハンドの補助線を引きつつ、素人ならではの視座を提供してくれる絶好の「想定外プレゼンター」なんじゃないかと。旅行者はプレゼンターの庇護をうけつつ、「未知」と戯れることができる。

Meetrip素敵です。
東京オリンピックの開催中はこのサイトを通じて無数の素人ガイドが活躍するかも?


で、現在の進捗ですが、感じのいいベトナミーズとブッキングが完了して、詳細のやりとり中。ひゃっはー!すげー楽しみ。この後の展開もまたレポートします。


■PCサイト:
Meetrip

■アプリ(ホーチミン版):
ホーチミン旅行ガイド:地元の人が格安で案内するベトナムのオススメ人気観光名所。観光ガイドブックには載ってないサイゴンの地元の人しか知らない穴場も。 - Duckdive Inc.

アプリ一覧
東京・大阪・京都・沖縄もある。国内旅行でも使えそう!